うさうさファイナンス

ゆとりを目指して、お金の勉強 ~投資、副業、セミリタイア~

ファイナンシャルアカデミーの内容について  

会社の基本的な考え方や、カリキュラムの詳細は、正規のHPをご覧いただくとして、ここでは、ざっくりとした概要と、受講してみての感想をお伝えします。

 

●教材の概要

入会しますと、テキスト15冊とDVD12枚が送られてきます。そして、HPから過去数クール分の講義を、web動画で視聴することができるようになるほか、予約して、教室受講することもできるようになります。

 

テキストは、いかにも教科書といった感じで、学校教育に慣れた私には、とてもありがたい作り^―^

文字数が少なく、解説が分かりやすいことに加え、四季報や決算書等の資料、用語解説なども充実しており、全く知識のない私でも、一応は読み進めることができました。

もちろん、きちんと授業を受けて、重要なポイントや背景にある考えなどを理解することが大切です。

 

内容は、大きく分けると、次のようになります(かっこ内は、Volの番号)。

  • 3つの基本(1~3):株を売買する際に着目するポイント=業績、PER、株価トレンド、四季報の見方
  • 取引の仕組み(4~5):注文方法、売買の仕方、信用取引IPO(新規公開株)など。株式とは何か
  • 決算について(6~7)
  • 財務(8~10):主要3表(貸借対照表損益計算書キャッシュフロー計算書)
  • 全体相場(11)
  • 定性分析(12)
  • チャート分析(13~14)
  • 投資家の心理(15)

 

②(Vol.5)まで受講すれば、証券口座を開き、株を売買することができる(大外れしない銘柄を選ぶことができる)ようになります。

③以降は、精度を高めたり、知識を深めたり、自分で学んでいくための基礎になるものです。

 

●受講形式について

教室受講の講義は、このテキストを基に、1クール15回、毎週1回、新宿や有楽町などの会場で、約3か月にわたって行われます。

1クール終わると、また第1回の内容の講義が始まります。つまり、1~15回の内容で、基本事項は網羅しており、それを何度も受けることによって、定着させていく形ですね(学校のように、どんどん新しい内容の講義を受けるという形ではありません。)。

 

各回が15冊のテキストに対応しており、一回につき、一冊のテキストを進めていく形です。回によっては、テキストが分厚く、解説されない部分もありますが、必須部分は、講義で解説しているので、自分で読めば分かります。

 

 

●授業の内容について

講師によって異なるとは思いますが、私が受けている講師は、次のような流れが多いです。

  • オープニングトーク:直近の株価の動きや全体相場など、気になる点について、講師の見立てやコメントの解説。たまに、本の紹介や、講師自身の気になる銘柄の解説なども。この部分は、毎回違い、時宜に合った内容のため、とても役に立ちます。
  • 各単元の解説:テキストと、講師が用意した資料を基に解説されます。講師の資料は、クールによって、内容が異なることがあります。特に、扱う銘柄を変えてくれるので、二度目、三度目でも、発見があります。web講座の場合、資料は、PDFでダウンロードすることができます。教室受講の場合は、他の受講生と話し合う演習の時間もあります。
  • まとめ:次回までの宿題、アンケートの作成、講師への質問(個別)

 

講師の話は、皆、面白いのですが、web受講でもよく出てくる森口亮講師は、特にお気に入りです。

話が分かりやすく、面白いことに加え、本の紹介など他の話題も豊富です。お話を聞いていると、いろいろなトレンドに興味が広がりますし、頑張って勉強しようという気にさせてもらえます。何より、きちんと理解してもらおうという配慮が、とてもよく伝わってくる点がよいと思いました。どれだけ利益を出していらっしゃるかは分かりませんが、目標にしたい方の一人です。

 

●教室受講とweb受講、どちらがよいか。

結論から言うと、時間に余裕があるならば、教室受講でじっくりと、忙しい人はweb受講でも大丈夫です。

 

【教室受講の場合】

 ●メリット

他の受講生との話し合う演習、講師に質問ができる、講師の話を直接聞ける、リアルタイムに受講できる(web受講は1~2日後にアップされます。)など。

 

 ●デメリット

会場まで足を運ぶ必要がある、(当然ですが)倍速ができない、平日夜など時間的に厳しいなど。

 

また、web受講の動画は、新宿校の様子がアップされるようです。他校の講義や、週末の集中講義は、今のところweb受講では見られません。また、週末の集中講義は、平日コースとは異なる講師が担当していることがあるため、別の講師の解説を聞きたい場合も、教室受講する必要があります。

なお、新宿校では、web受講用に撮影しているものを、隣室でリアルタイムに視聴することもできます(その場合は、受講生間の演習や、終了後の講師への質問などは、通常通りできます。)。

 

【Web受講の場合】

●メリット

教室受講のデメリットの逆の点に加え、自分の好きな時に視聴できる、分からないところは何度でも確認できる、理解した部分は飛ばすことができるなど

 

●デメリット

予約が取りづらい点です。毎回、応募者が多く、直近の講義は、ほぼ予約で埋まってしまっています(直前になると、結構、キャンセルも出るのですが。)

 

私は、とにかく早く学習したかったのと、移動に時間を掛けるくらいなら、何度も見るか、しっかり復習するかした方がいいと考えて、結局、最初の数回、教室受講しただけで、あとはweb受講中心としました。

ただし、たまに質問会というものをやっていて、そちらには参加していました。質問会は、受講生の質問に、講師がその場で答えてくれるもので、他の方の疑問点を知ることは、とても参考になりました。ぜひ定期的にしていただきたいものです。

 

●繰り返し受講した方がよい理由

基本的には、同じ内容を何度も受けることになるため、はじめは毎クールも受けなくてよいのではと思っていました。しかし、次の理由から、しっかり毎クール受講した方がよいと思うに至りました。

 

① 講師によって、解説の仕方が若干違う。

クールによって(または、クール内でも単元によって)講師が変わることがあります。講師によって、得意分野や考え方が異なるため、解説の仕方や重み付けも若干変わります。同じことを別の人に解説してもらうことができるので、理解が深まったり、分からなかった点が分かるようになったりしました(特に財務関係は、複雑なので、いろいろな解説を聞いた方が理解が早い。)。

 

② 時流に沿った投資方法を学べる。

その時の世界経済などによって、基本戦略が変わるため、時流に沿った投資方法について解説が聞けるという点は大きいです。

アベノミクスの頃は、上昇トレンド一色でしたが、私が開始した2018年5月頃は、そろそろ天井かとも言われており、その後も上下動を繰り返しています。そのため、買い一本調子ではなかなか難しいですし、日経ダブルインバース(日経平均が下がると、上昇するETF)でリスクヘッジしておくといったことが必要になります。こうした、その時に合った戦略を聞けるのは、とても参考になります。

 

③講師もレベルアップしている。

非常にパワフルで、熱心な講師が多いです。

教室受講では、毎回アンケートを取っているのですが、それを受けて、講師の方も、解説に工夫を重ねていらっしゃいます。そのため、回を重ねるごとに分かりやすくなる(そして、受講者も勉強が進んでいるので、理解が深まる)点もよいと思います。

もちろん、証券口座の開き方や、基本的な用語など、変化のない点もありますが、そうした点は、飛ばせばよいだけです。分からなかった点だけ参加すれば済みますし、web受講ならば、同じ部分だけ見るということも可能です。個人的には、同じ単元を、数回分まとめて見ると、新たな発見があってよかったです。

 

④時間が限られるため、一回の授業では全部を網羅できない。

要領よく解説してもらえますが、それでも、時間内にすべてを説明することは難しいです。毎回、基礎となる部分の解説はされますが、その他の部分のどこに焦点を当てるかは、講師次第です。講師の方も、繰り返し参加している方のために、「今回は、この部分を厚めに解説する」ということもありました。

卑近な例で恐縮ですが、私の場合は、経済知識がゼロであったため、財務関係は特に理解が難しく、3~4回聞いてようやく概要を掴めました。経理関係の仕事をされている方や、簿記などの資格をお持ちの方は、すんなり理解できるかもしれません。

 

●その他

・各種ゼミについて

より専門的な内容は、ゼミ形式の別講座を受講する必要があり、別途費用が掛かります。「銘柄発掘ゼミ(四季報を早く見て、よい銘柄を探す方法を学ぶ。)」や「テクニカル分析ゼミ(チャートやテクニカル指標の見方を、更に詳しく学ぶ。)」など、魅力的なタイトルが並んでおり、もっと利益が上がる可能性があるかと思うと、受講してみたくなりますよね。

しかし、更に10万円近く費用が掛かるのは、やはり二の足を踏んでしまいます(さすがに営利企業だけあって、この辺りは商売上手だなと感じます。)。

 

私は、行き詰ったら受講しようかと思ったのですが、基本コースだけで、一通りの取引はできますし、その後、自分で勉強していけばよいだけなので、とりあえず見送ることにしました。

実際のところ、本やネット情報を読んだり、会社を調べたりすることで、時間的に手一杯ですし、四季報については、基本講座で教わったことを基に、1年分(4冊)しっかり読んでいけば、かなりスピードアップしますし、少しずつ見る力が付いて、早く読める(そして見つけた銘柄で、ある程度利益が出せる)ようになったので、今のところ、必要ないかなと思っています。

四季報の見方やテクニカル分析については、分かりやすい解説本も複数出ていますし(例えば、東洋経済新聞社が出している本や小次郎講師(←そういう著者の名前)の本)。

また、自分なりに調べて得た知識というのは、定着の度合いが違う気がするので、ある程度は、自己学習の余地を残しておきたいというのもありました。

 

・臨時講義について

2018年10月中旬に、日経平均が大幅に下げた際には、緊急講義が開かれ、数日間だけでしたが、webにもアップされていました。内容は、暴落した原因や対処方法、今後の見通しなどについてで、通常の授業では扱わない「イールドカーブ」や、「日経平均EPS」、原油などのエネルギー関連、米国雇用統計や上海総合指数といった点についても解説があり、非常に参考になりました。

前述の質問会もそうですが、こうしたタイムリーな企画が開かれるのは嬉しいですね。質問会については、web受講できないのですが、ぜひ動画に流してもらいたいところです。

 

●まとめ

 

いろいろ書きましたが、経済や株の知識ゼロの私には、非常にありがたい講座で、入会してよかったなと思っています。きちんと基礎を学んで、投資を人生の一部として位置付けていきたいと考えておられる方には、よいのではないでしょうか。

 

ただ、やはり費用の面は気になると思います。私の場合、入会当初の目標として、1年で元(=授業料)を取ると決めていたのですが、幸いにして何とか目標を達成することができました。会社が勧める投資方針が、大博打を売って一攫千金を狙うのではなく、きちんとリスクをコントロールして、少しずつ資産を増やしていくというものなので、続けていくことができれば、いずれは受講料以上の利益を得られると思います。

 

なにより、「破産する可能性のある怖い物」と思っていた株について、適切な付き合い方を知ることができたのは、大きいと感じます。

 

現在は、株に限らず、FX、ETF、CFDなどにも取り組むようになり、少しずつ投資の世界における身の処し方が分かってきたかなという段階にあります。経済ニュースを見るようになったり、行列を見かけると母体の会社を調べてみたりもするようになり、世の中のトレンドに敏感になってきたようにも思います。

一方、損切がうまくできなかったり、他人の情報を鵜呑みにして悔しい思いをすることもあり、まだまだ勉強不足と感じる部分も多々あります。しかし、受講したことによって、どのように学んでいけばよいかという道筋が見えたことは大きく、今後は、自分で学び、成長していけそうだという希望が持てました。

 

私が、投資って面白いなあと思うのは、

やってみる➡利益が出る➡嬉しい。もっと利益を出したい。➡もっと勉強しよう。

               ➡損する。➡悔しい➡もっと勉強して、利益を出したい。

という図式となり、どのような結果になっても、モチベーションUPにつながる点です。

 

ただし、挑戦する資金がなくなっては、勉強しても意味がなくなってしまいますから、資金管理はきちんとしておく必要があると強く感じます。よく、リーマンショックを経験していない人は、損切に対する考え方が甘いという指摘を見ます。私は、もちろん大きな暴落の経験がないので(暴騰の経験もない・・・)、実感は持てませんが、2018~2019年だけでも、日経平均は数千円単位で上下していますから、リスクが高いことは分かります(株価が1000円下落すれば、最低単位の100株持っていただけでも10万円のマイナス)。生活をかけるほどのお金をつぎ込んでいれば、破産するのは目に見えています。

 

相場を楽しみ、知識や経験を増やして、経済的な自立を達成するまで、相場から退場しなくてすむように、これからも、日々学んでいきたいと思います。

 

以上、受講を検討されている方のご参考になれば幸いです。